ソフィアさんちのチルちゃんと僕(8)~間逆の真実①~

「ウワ~ッ!チルちゃん、チルちゃん!観音様だ~!」

「僕、僕、ず~っといい子だったよね」「観音様に抱っこしてもらえるかな~」

「クーちゃんもソフィアさんにいっぱい抱っこしてほしかったのね。ごめんね、私ばかりソフィアさんに甘えて・・・」

「ううん、いいんだよ。僕はいつもパコちゃんやミニーちゃん達と遊んでいたし、天国ではこんなにたくさんの蝶々さんたちと遊んでいるんだもの。大満足!」

「それで、ソフィアさんまた外出?」「だったら、また次の予定のお話、聞きたいなあ」

「O.K.いいわよ、次は何かサスペンスのようなタイトルね」

~《間逆の真実》~

《昔、諭吉倶楽部の『福翁自伝』読書会で、奇妙な話を聞いた。

『学問のすすめ』では、全ての人が学問をすることをすすめている。しかし後年、福澤先生執筆の時事新報論説ではその反対の意見を述べられているとのこと。

*貧乏人が高等学問を身につけると社会不平等に不平をもつ。(官僚になれないから)

→「教育限界論」を出す。(梅に桜は咲かない)

*貧乏人を救うより国としては、富国強兵の方向に進めるほうが良い。

(マルクスと同じことをいっているらしい)

そういう『学問のすすめ』とは間逆の話が、その会の講師の口から出たときは驚いた。

福澤諭吉の理想論が現実論に変わったのは、戦時の故なのか福澤先生がお金持ちになってブルジョア的思考に変わったのかは分らないが、“不思議だ”との話だけでその会は終わったが、これには納得できそうもない。》

「うわ~!今度もむずかしそう。」「チルちゃん、質問していい?」

「なあに?」「福澤諭吉って、あの一万円札で知らない人はいない・・・人だね」

「そうよ」「だったら、“天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず”という有名な『学問のすすめ』という話がうそになってしまうの?」

「僕、一万円札の人信用出来なくなっちゃった。」

 

 

 

 

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